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工場のダクト修理・補修|腐食・穴あき・空気漏れの原因と対処方法

工場内の排気・換気・温風・集塵などに使用されるダクトは、長期間使用するなかで錆や腐食、摩耗、接続部の緩みなどが発生します。「ダクトに穴が開いている」「継ぎ目から空気が漏れている」「以前より排気が弱い」といった症状は、ダクトの劣化が進行しているサインかもしれません。

小さな穴や錆だからと放置すると、必要な風量を確保できなくなるだけでなく、周辺設備や作業環境へ影響する可能性があります。厚生労働省の局所排気装置の定期自主検査指針でも、ダクトについて「摩耗・腐食・くぼみ」「塗装等の損傷」「粉じん等の堆積」「接続部からの空気の流入・漏出」などが確認項目として示されています

ここでは、工場の設備保全・工務担当者が知っておきたいダクトの主な劣化症状、原因、修理・補修方法、交換を検討すべきケースについて解説します。

工場のダクトでよく発生する4つのトラブル

ダクトの異常は、突然大きな穴が開くとは限りません。初期段階では錆や変色、接続部のわずかな漏れなどから始まるケースがあります。

設備巡回時には、特に次のような症状に注意が必要です。

ダクト表面の錆・腐食

工場のダクトで特に注意したいのが、金属部分の錆や腐食です。

屋外に設置された排気ダクトは雨風などの影響を受けます。また、ダクト内部を流れる空気の温度・湿度や含有物、結露など、使用条件によっては内部側から腐食が進む場合もあります。

錆が表面だけにとどまっている段階であれば対処できる場合がありますが、腐食が進んで板厚が低下すると、穴あきや破損につながります。

厚生労働省の局所排気装置の検査指針でも、ダクトの外面・内面について、空気漏れにつながる摩耗や腐食、腐食原因となる塗装の損傷などを確認することが示されています。

穴あき・亀裂

腐食や摩耗が進行すると、ダクト本体に穴や亀裂が発生することがあります。

特に、

・曲がり部分

・接続部付近

・屋外部分

・結露しやすい部分

・粉じんなどが衝突しやすい部分

・長期間交換していない部分

などは注意して確認したい箇所です。

穴が小さくても、「まだ使える」と判断して放置するのは避けた方がよいでしょう。劣化範囲を確認し、部分補修で対応できるのか、ダクトそのものを交換した方がよいのかを判断することが重要です。

接続部からの空気漏れ

ダクト本体には大きな異常がなくても、フランジや継ぎ目、ガスケットなどの接続部から空気漏れが発生する場合があります。

空気漏れが発生すると、本来必要な場所まで十分な風量を送れなくなったり、排気性能が低下したりする可能性があります。

厚生労働省の検査指針でも、フランジのボルト・ナット・ガスケット等の破損や欠落、ダクト接続部からの空気の流入・漏出を確認することが示されています。 

「ファンは正常に動いているのに吸い込みが弱くなった」という場合には、ファンだけでなくダクト側も確認する必要があります。

変形・へこみ・内部の堆積

物が衝突してダクトがへこんだり、内部に粉じんや異物が堆積したりすると、ダクト内部の通気抵抗が増加することがあります。

厚生労働省の指針でも、通気抵抗や粉じん等の堆積につながる変形、内部への粉じん等の堆積が点検項目とされています。 

見た目には穴が開いていなくても、「以前より排気が弱い」「吸い込みが悪い」といった場合は、ダクト内部まで含めて状態を確認することが大切です。

ダクトの腐食・穴あき・空気漏れが発生する主な原因

ダクトを修理する際には、損傷箇所を塞ぐだけではなく、なぜその部分が劣化したのかを確認することが重要です。

原因を特定せず同じ仕様で復旧すると、再び同じ場所でトラブルが発生する可能性があります。

経年劣化による腐食・摩耗

長年使用しているダクトでは、表面処理の劣化や錆、摩耗などが徐々に進行します。

特に設備を長期間使用している工場では、機械本体だけでなく、ダクト・配管・支持金具などの付帯設備についても定期的に状態を確認することが重要です。

雨水・湿気・結露による腐食

屋外ダクトや湿度の高い環境では、水分が腐食を進行させる要因になります。

特に注意したいのが、

「外側はきれいに見えるが、内部では腐食が進んでいる」

というケースです。

ダクト内部と外気の温度差が大きい設備では結露が発生する可能性もあるため、使用環境まで含めて確認する必要があります。

排気する空気や粉じんによる劣化

排気ダクトや集塵ダクトでは、内部を通過する空気、粉じん、ミストなどの影響も考慮する必要があります。

用途に対して適切な材質や板厚になっているか、内部に堆積物がないかなどを確認し、必要に応じて仕様そのものを見直します。

フランジ・ガスケットなど接続部の劣化

空気漏れの原因がダクト本体ではなく、接続部にあるケースもあります。

ボルトの緩み、ガスケットの劣化、フランジ部分の腐食などを確認し、必要に応じて増し締めや部品交換、接続部分の補修を行います。

ダクトの劣化を放置するとどうなる?

ダクトの錆や小さな穴を発見しても、

「生産設備そのものは動いているから」
「応急処置でしばらく使えそうだから」

と修理を先送りしてしまうケースがあります。

しかし、ダクトは設備本体と工場環境をつなぐ重要な付帯設備です。

必要な風量を確保できなくなる

穴や接続部から空気が漏れると、必要な位置まで設計どおりの風量を送れなくなる可能性があります。

温風ダクトなら加熱対象へ十分な温風が届かない、排気ダクトなら十分に排気できない、といった問題につながります。

腐食範囲が拡大する

表面的な錆の段階で対処できれば補修で対応できるケースでも、腐食が広範囲へ進行すると部分修理が難しくなることがあります。

結果としてダクト一式の交換が必要になれば、工事範囲や設備停止時間も大きくなる可能性があります。

突発的な設備停止につながる

生産設備につながっているダクトが突然破損すれば、ダクトを修理するまで設備を稼働できなくなる場合があります。

そのため、設備停止後に緊急対応する「事後保全」だけでなく、定期点検時に錆、変形、接続部、漏れなどを確認し、計画的に補修することが重要です。

ダクトの修理・補修方法

ダクトの損傷を発見した場合、「すべて新品へ交換する」ことだけが解決策ではありません。

損傷範囲や使用条件によっては、部分補修によって既設ダクトを活かせる場合があります。

部分的な穴あき・腐食箇所を補修する

劣化が局所的な場合には、損傷した部分を確認したうえで、部分的な補修を検討します。

設備全体を交換する必要がないため、工事範囲や停止時間を抑えられる可能性があります。

ただし、目視できる穴だけを塞げばよいとは限りません。周辺まで腐食が進行していないかを確認することが重要です。

ダクトの一部分を製作・交換する

一部分だけ腐食・破損している場合には、現場で寸法を確認し、交換箇所に合わせたダクトを製作して部分更新する方法があります。

株式会社酒重では、既設の温風ダクトを破損した製造業のお客様から「工場が停止する連休中に直したい」という相談を受け、現地採寸と工事方法の打ち合わせを行い、ダクトを製作・取り付けした施工事例があります。

温風ダクト工事

温風ダクト工事

接続部を修理する

フランジ、ボルト、ガスケットなどに異常がある場合は、接続部分の修理・部品交換によって空気漏れを改善できる場合があります。

「ダクトに穴がある」と決めつけず、どこから漏れているのかを確認してから施工内容を決めることがポイントです。

ダクトは「補修」と「交換」のどちらを選ぶべき?

設備保全担当者にとって特に悩みやすいのが、

「修理して使い続けるべきか、それとも交換すべきか」

という判断です。

一律に使用年数だけで判断するのではなく、実際の劣化状況や使用条件から検討する必要があります。

部分補修を検討しやすいケース

腐食が局所的である
穴あき範囲が限定されている
ダクト全体の健全性が保たれている
接続部など原因箇所を限定できる
設備停止時間をできるだけ短くしたい

こうした場合には、必要な範囲だけを補修することで既存設備を活用できる可能性があります。

酒重では、温風を送るダクトの腐食によって穴が開き、空気漏れが発生していた製造工場で、現地を確認して補修した実績があります。お客様からは「他にすぐ対応してくれそうなところが思いつかなかった」と相談を受けています。 (三重工場営繕.com)

ダクト配管補修工事

ダクト工事 現場の様子

ダクト交換を検討したいケース

一方、

腐食が広範囲に進行している
複数箇所に穴が開いている
応急処置を繰り返している
高所など日常的な補修が難しい
現在の材質では再発リスクが高い

といった場合には、部分補修を繰り返すよりも交換を検討した方が合理的なケースがあります。

重要なのは、「補修できるか」だけでなく、「今後何年間使用するか」「再発した場合の生産への影響はどの程度か」まで含めて判断することです。

腐食を繰り返すダクトは材質変更も検討する

屋外設備や腐食しやすい環境では、同じ材質で交換すると再び錆が発生する可能性があります。

そのため、交換時には使用環境に合わせて材質を見直すことも一つの方法です。

酒重では、工場外に設置された排気ダクトについて、錆が進行し継ぎ目などに穴が開き、テープによる応急処置を行っていたお客様から相談を受けています。この事例では、お客様の希望を踏まえてステンレス製ダクトへ交換し、施工を3日間で完了しています。

SUSダクトへの交換工事

「錆びた部分を直す」だけでなく、

なぜ腐食したのか
→ 同じ材質で問題ないのか
→ 部分補修と全面交換のどちらが合理的か

まで検討することが、再発防止につながります。

ダクト修理を依頼する前に確認したいポイント

ダクトの異常を発見したら、可能な範囲で次の情報を確認しておくと現地調査や見積りを進めやすくなります。

ダクトの用途

まず確認したいのが、

排気
給気
換気
温風
冷風
集塵
設備排熱

など、何のために使用しているダクトなのかです。

同じ形状のダクトでも、内部を通過するものや使用温度、設置環境によって必要な対策は変わります。

異常が発生している場所

「ダクト全体が錆びている」のか、「継ぎ目だけ」なのか、「一部分だけ穴が開いている」のかによって施工方法が変わります。

高所や設備裏など、通常の目視点検では確認しにくい箇所についても注意が必要です。

生産設備を停止できる日時

既設設備に接続しているダクトの場合、施工中は設備停止が必要になるケースがあります。

酒重の温風ダクト施工事例でも、製造が停止している時間に現地確認を行い、お客様の希望する連休に合わせて施工しています。

そのため、

「平日は止められない」
「定修期間中に施工したい」
「連休中に交換したい」

といった条件も、早い段階で施工会社に伝えておくことが重要です。

修理を優先するのか、長期使用を優先するのか

短期間の応急対策なのか、今後も長期間使用するための恒久対策なのかによって、適切な施工方法は変わります。

補修、部分製作、全面交換、材質変更など複数の方法を比較したうえで検討します。

ダクトだけでなく周辺設備まで確認することが重要

排気や換気の能力が低下している場合、原因が必ずしもダクトだけとは限りません。

例えば、

ファン・ブロワ
ダンパー
フード
フィルター
集塵機
ダクト
接続部分

などが一つのシステムとして機能しています。

厚生労働省の局所排気装置の定期自主検査指針でも、ダクトだけでなく、フード、ダンパー、ファン、接続部などを含めて確認する構成になっています。 

「排気が弱くなったからダクト交換」とすぐに判断するのではなく、まず現場全体を確認して原因を切り分けることが、不要な工事を防ぐうえでも重要です。

関連サービス:
配管工事サービス

溶接ヒュームなど作業環境の換気対策については、全体換気・プッシュプル換気・局所換気などを含めた検討も必要です。酒重では、現地調査をもとに換気方法の検討から施工会社との調整まで一元的に対応しています。

溶接ヒューム対策

工場のダクト修理でよくある質問

ダクトに小さな穴が開いています。部分補修できますか?

劣化範囲や板厚、材質、使用条件などによって異なります。穴の周辺まで腐食が進んでいる場合もあるため、損傷部分だけでなく周辺を含めて状態を確認してから補修・交換を判断します。

錆びたダクトは必ず全部交換する必要がありますか?

必ずしも全面交換とは限りません。腐食が局所的であれば部分補修や部分交換を検討できる場合があります。一方、広範囲に腐食が進んでいる場合や複数箇所で穴あきが発生している場合には、交換や材質変更を含めて検討します。

工場を長期間止められません。対応できますか?

施工範囲によって異なりますが、設備停止日や休日に合わせた工事を検討できます。

高所にある排気ダクトでも相談できますか?

現場条件を確認したうえで施工方法を検討します。酒重では、屋外高所に設置され、錆と穴あきが進行した排気ダクトをステンレス製へ交換した施工実績があります。

工場のダクト修理・補修、腐食・穴あき・空気漏れの解決なら酒重におまかせください

ダクトに錆や穴あき、空気漏れを発見したとき、

「ダクト業者をどこで探せばいいかわからない」
「修理できるのか、交換が必要なのかわからない」
「設備停止日が限られている」
「ダクトだけでなく配管や周辺設備もまとめて見てほしい」

とお困りの設備保全・工務担当者様も少なくありません。

株式会社酒重が運営する「三重 工場営繕工事・機器修理.com」では、原則として現地へ赴いて調査を行い、工場の状況に応じた施工方法を検討しています。サイトでは年間1,500件以上の営繕・安全対策工事実績、建設業許可、ISO 9001・ISO 14001の取得を掲げています。

ダクトだけを単体で見るのではなく、設備の使用状況、生産停止可能時間、周辺設備、今後のメンテナンスまで踏まえ、補修・部分交換・新規製作・材質変更などから適切な方法を検討します。

「この程度の穴でも相談してよいのか」
「テープで応急処置しているが、このままで問題ないのか」
「次回の定修までにダクトを交換したい」

といった段階でも、まずは現場の状況をご相談ください。

工場の修理・工事について酒重へ相談する